ちゃん」ふと名前を呼ばれて振り返ると誰も居ない。目線を下にするといつもの目がくりくりのあの男の子が居た。
「こんにちは、しんちゃん。」隣の一軒家のお子さんであるしんちゃんと同じ目線になるためにしゃがんで話しかけた。
ちゃん一人?」しんちゃんはあたしに聞いてきた。
「一人だよ。」というとしんちゃんはあたしの手を引っ張ってさっき歩いた家からの道のりを逆戻りした。
「しんちゃん何処行くの?」というと目の前にはしんちゃんのお家。
「かすかべ防衛隊も全員いるぞ。」しんちゃんは自分の家のドアノブをジャンプしてまわして扉をあけた。
「え、なんで?」あたしはしんちゃんが投げた靴を並べて自分も靴を脱いでしんちゃんに聞いた。
「だって今日はおらの誕生日だぞ!!!」としんちゃんは居間との間をくぐる途中であたしに向かって言った。
「そうなの!?」あたしは何も知らなかったことを後悔した。
ちゃんにおらの誕生日をお祝いして欲しくて探してたんだぞ!!」居間に入りかけてたしんちゃんは玄関で立ち尽くしてたあたしのところまで来てはやくはやくと急かした。
「何も知らなくてごめんね。誕生日何が欲しい?」と、しんちゃんを抱っこしてあたしは言った。
「んー。おもちゃ、って言いたいけどきっとおらの誕生日知らなかったと思うから今年は許してあげるぞ!」としんちゃんは言った。


だからほっぺにちゅーして

え、結局プレゼントしなきゃいけないのか(来年からはちゃんとおもちゃあげるよ)








HAPPY BIRTHDAY!しんちゃん(大変遅くなってごめんね。)