DIARY//SS




/1008/


孤独という名前のあたり一面の黒に包まれる。

一人暗闇の中で今日もあの人が来るのを持っている。

刃向かえば殴られる。何もしなくても殴られる。

だってあたしはただの出来損ないだから。


叫んではいけない。叫んだらまたそれ以上の痛みを知ることになる。

革靴の感触がとてもリアル。ぐいぐいを食い込まれても何も言ってはいけない。

だってあたしは出来損ないだから。



はたかれても、蹴られても、殴られても、踏まれても。

ただ涙を堪えて、痛みに耐えるだけ。


だってあたしはクイーンになれなかった出来損ないなんだから。


あの人という[白]があったこの部屋にまた静寂と漆黒が戻ってくる。

音も色も何もないこの部屋でただあたしの声だけが聞こえるだけだった。



ただビショップの役に立ちたかったなあ


(仮面ライダーキバ/ビショップ)




/1010/

「・・・京介。」掴まれた腕と引き寄せられて近いキョリにドキドキが止まらない。(此処で彼を許すわけにはいかないんだ)だって彼はあたしを置いていったのだから。(そしてバベルの敵。)そうおもって彼を睨み付けると、あたしの心を読んだのか掴まれた腕はギリと音を立てた。痛くなんてない、(痛くなんて)

心外だね。と京介は余裕の笑みを浮かべている。彼にとってあたしなど邪魔な存在以外のなんでもないのだとわかった。だって彼はチルドレンたちを狙っている。だからそれを阻止しようとするあたしはただの障害物でしかない。
「・・・あんまりつらそうな顔しないでよ。」少し悲しそうな顔で彼はあたしに言った。(じゃあなんであの時あたしを置いていったのよ)言葉にしない声であたしは彼に問いかける。
京介は驚いた顔をして、そのあとまた笑顔に戻った。(いつもの笑顔じゃないのはすぐにわかった)ゆるんだ腕の痛み。今すぐ抜け出せるはずなのに、抜け出せない。(まるで檻の中)彼という名の。

「あの時桐壺君に拾われておけば」「君の生活は保障されるとわかってたからだよ。」不憫な生活はさせたくなかったからね。と自嘲するかの笑みを見せて、京介はあたしの腕を離した。
(ずっとあんたを責めるだけだったのに)これじゃあ何も言えない。
唖然と立ち尽くすあたしに京介は頭を撫でて、何かを呟いてテレポートした。

チルドレンのみんなは無事だったけど、あたしの頭の方が無事かはわからない。
(あとでみんなにたっぷり京介との昔話をさせられる羽目になったのは言うまでもない)

(必ず迎えに来るからね。)(一人にさせてしまった時間は長すぎたかもしれない)


(絶対可憐チルドレン/兵部京介)




/1012/


人が居なくなった屋上のフェンスにもたれかかって、グラウンドや、隣の校舎、校門を見回してみた。隣のあたしが通ってる女子校、寮、それからそれから。
隣に居る南はそんなあたしに見向きもしない。相変わらず携帯に目が行っている。また女の子なんだろうな、と横目で見ていると南がこっちを向いた。
どうしたの、彼はあたしの方に寄ってきてこういった。「いや、ただ明日から南は此処に居ることはないんだろうなっておもったらちょっと悲しくなっただけ。」と、素直に言うと南はメールを打ちかけていた携帯をポケットにしまった。
「そんな暗い方暗い方持って行くなよ。」お前の癖だな。と笑われた。「まあでも、そんなお前がかわいいとおもうけどな。」いつもみたいにサラリとギザな台詞を吐いて、南はあたしを引き寄せた。
「とりあえず今から卒業祝いな!!!あ、祝いは体でじゅーぶんだし!」・・・思わずあたしは奴のデコにデコピンをした。
明日は高校生同士の恋人から少しは成長しているだろうか。

(花ざかりの君たちへ/難波南)




/1012/

「あ、しんちゃんおはよー。」

「おっはようございまーすんんんんんんんん」

こら、ちゃんとおはようございますぐらい言いなさい、なんてみさえさんの声が聞こえる。

「今日も元気だねえ」

と、しんちゃんの背にあわせてしゃがんで頭を撫でているとと、しんちゃんは、

「今日のおパンツは随分気合はいってるゾ〜。」

お姉さん今日はおデート?とスカートの中をのぞかれた(不覚!!!)


今日こそはのぞかれないようにとおもったものの無理でした。
そして本当に今日はデートだったでした(幼稚園に見破られる高校生・・・)



最近の幼稚園児って奴はッ!!!!(図星なんだよバカヤロー!!!!!)


(クレヨンしんちゃん/しんちゃん)




/1013/


「むー。」何度考えても羨ましい。大翔は横でいじけているあたしに気がついて、「どうした?」と声をかけてくれた。今は答える自信がない・・・(君の事で悩んでいるのだよわたしは!)何も答えないあたしを不審に思ったのかこっちを向いた。大翔はすごく心配してくれてるのかな・・・

「何があったんだ?」大翔はあたしにそういってくれた。・・・此処はおとなしく素直に言っておこう。「あのね・・・美羽が羨ましいなあ・・・って思っただけ」なんだけど。と笑ったら大翔は何が羨ましいんだ?と聞いてきた(何だコイツ素で言ってんのか・・・)もちろん大翔と美羽の仲のよさに決まってるだろうと、言ってやりたかったが、まあ、またの機会にしようかな。


(ちょうど美羽が紅茶を持ってきてくれたからそのご好意に甘える)(でも美羽に甘い大翔がうざい)

あんまりシスコンすぎると本当にいつか怒るんだからね!!!ばーか!


(炎神戦隊ゴーオンジャー/須塔大翔)