DIARY//SS /0821/ 「かめちゃんすきーッ!!!」 …いらいらいらいらいらいら。 「亀の字。」 ……… かめちゃんかめちゃんって声と、亀の字亀の字言ってる声がうるさい。 逆ハーレムっていうかむしろハーレム?わかんない状態になってる。 あくまであたしじゃなくて浦が。 「かっめちゃーん☆!」 龍が浦に飛びついた(というより抱きついた) ぎゅっという効果音がつきそうなそのあまいムードに嫌気がさした。 斜め後ろで聞こえる声を聞こえないフリをしていたけどさすがに桃に気づかれちゃったみたいで、桃が落ち着けと、なだめてくれる。 あーなんで桃好きにならなかったんだろう…(そんなこと本人の前では絶対言わないけど) 金ちゃんと龍の(浦への)ラブコールにとうとうキレたあたしはテーブルをバシンと叩いて浦たちが居る方を向いた。 「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああもうやめてよ!!!!!!!」 ズカズカと浦のほうに近寄り龍と金ちゃんを引き離した。 ブーイングが聞こえてくる。何それ、聞こえない。 「あんねえ、どんだけアンタたちがアピールしても浦はあたしのもんなのッ!!!!!誰にも絶対譲らないんだからね!!!!!」 うろたえている浦の腕にしがみついて離さない。 浦が好きなのに、こんなにすきなのはあたしだけなの? ぎゅっ、と浦の腕を強く抱きしめた。 浦の方をちらりと見ると目が合って、急に恥ずかしくなった。 (抱きしめられると心臓の音が全部彼に聞こえてしまいそうだ) (仮面ライダー電王/ウラタロス) /0901/ 「ねえねえ、セイジュ先生って実は結婚してたって知ってた!?」 早速うわさになってるなー。 年齢不詳だから結婚してるか、いくつかすらもわからないのは事実だけどさ。 セイジュ様は悪魔だからそんな歳とってもわからないんだよー、とか言ってみたい。 セイジュ様も奥さんも実は悪魔なんだよ><てへ><とか。 まさかセイジュ様の担任のクラスまでアーシェ様が追いかけてきてそのあと学校でらぶらぶしてたなんて。 ひやひやするこっちの身にもなってくれ。もう学校の先生がセイジュ様なだけで必死なんだこっちは。 「もーアーシェ様もセイジュ様も勝手しすぎー。」 ごめんごめんと機械の向こうから声が聞こえる。 反省してないじゃないかコノヤロウ。 しとしとと雨が降る中、今日こそいっぱつあの夫婦に言ってやろうと思う。 魔界に帰って愛しのレニたんに報告だー!(お願いそれだけはやめて!)そんな声聞こえません! (Under the moon) /0926/ 「そうじ。」ぼーっと中庭を見つめる彼に声をかけると彼はこっちをむいてあたしの名前を呼んだ。最近時々上の空になっている彼を見てるのは大変つらい。(しかし何もできることなんてない)悔しい。 松本先生に病気の話を聞いてから5日ほど経った。時々総司はあたしが真横に来るまで気づかない。そのたび総司は斬られちゃうとか冗談を言ってる。(そんなこと聞きたいんじゃないよ)馬鹿。 「・・・ねえ、少しはさ、」「うん」 「頼ってくれてもよくない?」 自分のことだから、とかで抱え込むのやめて。アンタのその行動で苦しくなる人だって居るってことに気づきなさいよ、馬鹿。 普段はそんなに自分を前に前に出すほうの人間じゃないとおもう。自分的には。だけど今日は別。(無理して笑う彼は)とても哀しい。 びっくりしたのか彼はしばらく固まった後、ぷ、と吹いてその後は笑っていた。何よ、また馬鹿にしてんのか。 「ひじかたさんもさー、こんどうさんも、へーすけも、さのすけも、しんぱっちゃんもさー、」「うん」 「ちづるちゃんも、みーんなアンタのこと、心配してるのに。」 まあ、病気のことちゃんと知ってる人も少ないんだけど。最近の体調不良で戦線に出ない彼にやはりみんな心配してる。(変な病気じゃないよな)・・・みんなの声が耳に残る。違うよ、と笑顔で嘘をついたあたしに吐き気がする。 総司はずっとこっちを向いてあたしの話を聞いてくれて、しばらくの沈黙のあと、彼が口を開いた。 「で、そんなこという自分は心配してくれないの?」 口元は笑ってる。(知ってるくせに)と言うと彼はあたしの膝に頭を預けた。うつるからやめて、と口先では拒否してても彼の頭をなでてる自分はまるでアマノジャク。(瞼に残るは彼の幸せそうな表情) (薄桜鬼/沖田総司) /1004/ 何度も聞きなれたあの言葉は、いつからかあたしじゃなくてあの子にばっかり言うようになっていた。 その言葉って、好意のしるし? 少なくとも昔は・・・少しは女として見られていたのかな。 千鶴ちゃんと総司の仲睦まじい背中を見つめながらあたしはただ立ち尽くしていた。 ゴミ収集車にでも捨ててください。 可燃物でございます。 ちり紙交換でもかまいません。 どうか無様なあたしにもう一度あの言葉をささやいて。 (総司がいつもいってた「殺してあげるよ」が脳裏に焼きついて離れることはなかった) (薄桜鬼/沖田総司) /1006/ ぷあーっ!!!!!「ああ、やっぱりお酒っていいよね!」もーお酒最高っ!!!!!きれいなお姉さん最高!!!!!! そんなことを言いながらまたもう一杯お酒を飲んだ。世の中捨てたもんじゃねえよー!!!なんて叫んでみたら横にいた左之に馬鹿にされた。(くっそー!)お前、きれいなお姉さんなめんなよ!!!!!(え、ってか無視か!)もういいもん。 しばらくして花魁さんが何人か出てきた。流石に太夫まで呼ぶ金はなかったか・・・「文句いうなら帰れ」・・・ごめんって、くみちょう! まあぶっちゃけ左之や新八っつあんに無理言って男のカッコして来たんだけどなー。きれいなお姉さん目当てで。 島原とか吉原って男のロマンだよねーホント浪漫。 しばらくして左之に無理矢理帰らされるまでは本当にゆめのような時間だった(なのにあいつは・・・!) 千鶴ちゃんはいいのかよお、って左之に言ったけどあたしの行いが悪いとか言って帰らされた・・・馬鹿あああ!!!! アイツ帰ってきたらたっぷりシメてやるー。きれいなお姉さん返せー!!!! (好きな奴が横で女に鼻の下伸ばしてるのなんて見てられるかよ) 「左之さんさー、花魁に嫉妬してたでしょー?アイツが女にニヤニヤしてるのなんて今更じゃんか。」「・・・」「しかも女同士だし。真にうけてるの左之さんだけだよ?心狭いなー左之さん」「・・・うるせえ平助。」 (薄桜鬼/原田左之助) |